金型・部品加工業 専門コンサルティング

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【製造業の価格交渉】経営者や営業担当に聞いた名言集(タフネゴシエーター)

【製造業の価格交渉】経営者や営業担当に聞いた名言集(タフネゴシエーター)

金型メーカーや部品加工業のタフネゴシエーターの名言集

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皆様、こんにちは。

金型・部品加工業 専門コンサルティング、代表コンサルタントの村上英樹です。

 

先日、(株)アイリンクさんの価格交渉術セミナーのお手伝いに参加しました。

 

常々、私が思っていることですが、どんなに高い技術や、苦労してモノにした

金型や部品であっても、それを高く売ることができなければ、

「商売」「ビジネス」として戦っていけません。

 

そんな業界の荒波を乗り越えて、ご商売をしていかないといけないわけですが、

そのやり方についても、会社ごと、経営者様ごとに、いろいろなやり方があります。

 

今回のWEBコンサルは、これまで私が24年間、この中小製造業の業界で見て、

聞いてきたキーワードを元に、価格交渉術について見ていきたいと思います。

 

それでは、どうぞ。

 

「ウチは高いよ」

 

これは、駆け込み寺的なスタンスで、高難易度、超短納期の部品加工を請け負う

小規模機械加工メーカーさんの営業窓口さんの一言。

 

そこでは、φ900といった大型NC旋盤や、5軸マシニングなどの設備を取りそろえ、

大抵の加工の相談には対応できるだけの能力を持っていました。

 

それだけの設備の減価償却費を維持していかないといけないという事情も

あると思います。逆に安い仕事をフィルターできる一言でもあると思います。

 

「ウチは高いよ」。これを言えるだけの能力・設備を持つことができれば、

高い仕事を集めることができると思います。こちらの会社のお客さんは

いろいろありましたが、商社さんが多かったのも特徴です。

 

つまり、他の加工屋さんでどこにも引き受けてくれなかった受注品を、

駆け回って、最後高くてもいいから何とかお願いします、といって

駆け込み寺のように依頼されるケースですね。

 

「メールとFAXは使わせない」

 

たいへん営業上手なトップセールスを巧みに行っていた、とある

金型メーカーの経営者さんの一言です。

 

次の項目にもつながる話ですが、顧客の購買担当との商談において、

図面をその場でもらってくることが重要だと言っておりました。

 

つまり、メールやFAXは、大勢のサプライヤに振り分けることが容易であるため、

あい見積もりをとられやすい。ですから、それを使わせないことをとにかく考える、

ということです。

 

少し待ってでも、その場で持ち帰ることにこだわる。

 

「後でメールしとくわ」「FAXさせるから」と言われても、「いや、待ってますんで」と

言い、とにかく持ち帰ることにこだわっているそうです。

 

「その場で勝負をつける」

 

これも前の項目の経営者さんの一言です。

発注側である購買担当さんにあい見積もりをとらせない戦術です。

 

発注条件には、価格や納期などがありますが、納期の方が重視 されるときに

使われる戦術です。

 

「今決めてもらえれば、この納期に間に合いそうですけど、どうしますか」

「今日ならこの後すぐ材料発注して、週明けにはそれが入ってくるんで、

そこから機械2台使って、何とかカツカツの納期ですかね」

などと交渉し、明日に決断を引き延ばしさせない交渉術です。

 

ただし、この戦術は、見積もりがその場ででき、しかも決裁権を

持っているという前提条件があります。

 

ですから、トップセールスでよく使われる戦術になると思います。

うまくいけば相手の予算額よりも高く受注できるときもあるそうです。

 

「取りにいくと叩かれるから今は行かない」

 

この業界では定番の話ですね。

 

門型マシニングを持つ大物機械加工を得意とするメーカーの

営業さんが言っていた一言です。

 

タイミングによって、使い分けるそうです。

例えば、月末近くに目標売上に達していない時には、叩かれるのを

覚悟で取りに行く場合がある、と言っていました。

 

また、お客さんの部署によっても、単価の良い部署とそうでない

部署があるので、やはり月末近く目標売上にいってないときだけ、

顔を出す部署や担当者さんがいる、なんて話しもしていました。

 

「向こうが自滅するまで待つ」

 

これは、とある試作板金メーカーの営業さんが言っていた一言です。

 

顧客である厨房機器メーカーは、その営業さんの会社を含む3社で

いつも、あい見積もりをとっていたのですが、その内の1社がある時、仕事を

一気に集めるため、または他社を駆逐するためか、採算度外視の低価格で

受注しだした時があったそうです。

 

その営業さんは、目標売上に達しなくなるのを恐れ、受注できるスレスレの

値段で見積もりを出していくことも考えたそうですが、その会社の社長は

ストップの指示を出しました。

 

しばらくすると、その安く受注していた会社は、納期遅延や、社外不良流出が

多発し、仕事が出なくなっていきました。

 

度を外した単価で受注すると、それを実現するためにあり得ない原価で

やらないといけないため、例えば、本来必要な面数の金型を起こせないと

いった制約が出てきてしまい、品質悪化に大きく影響します。

 

「あえて社長にならない」

 

これは、とある単品受注を主にする機械加工メーカーの専務さんの

言っていた一言です。

 

この経営者さんは実質、社長業をされていたのですが、価格交渉の際、

攻めたあげくここ一番、危なくなった時、「社長に聞いてきます」という

逃げ道を作るために、あえて「専務」という立場をとっていたそうです。

 

「(失敗例) 競 合相手に外注したら予想どおり納期遅延された」

 

これは、以前勤めていた会社の営業担当の失敗談です。

そりゃそうだろ、と言いたくなるような話です。

 

多くの営業担当さんは、受注してきた製品については、ちゃんと

モノになって納品できるかどうか、納入するまで気が気でないと思います。

 

その営業担当さんは、とあるティア2メーカーさんから受注した

試作板金仕事を社内ではやってもらえず(派閥とかありますよね)、

困りに困ったあげく、ライバルメーカーに外注しました。

 

結構この業界は、得手不得手もありますので、出しあったりするものです。

ですから私は、その人は仲の良い人だったのですが、さして問題ないだろうと

思っておりましたら、案の定、納期をダダ遅れにされました。

 

私は思いました。「あー、やられたな」と。

 

その競合企業とは、いつも仕事を取り合っていたので、あえて納期遅延する

ことで、こちらが発注をいただいたティア2メーカーには迷惑がかかり、

信用を失うことになります。

 

もう喧嘩腰で、「どうしてくれるんだ!」と掴みかかってましたが、後の祭り。

かなり納期遅れになってしまいました。

 

「安い仕事受けるなら、遊んでいた方がマシ」

 

これは、小規模プロファイル研磨業の社長さんの一言です。

 

安い仕事で現場の負荷が埋まってオーバーフローしていると、

高い仕事の話があったときに受注できなくなるため、安い仕事は、

仮に現場が空いていても受けない時があるそうです。

 

「接待するとナメられるだけだから、ウチはやらない」

 

これは、とある大型門型マシニングを持つ機械加工メーカーさんが、

自動車関係の仕事から一気に抜ける決意をしたときの一言です。

 

その会社は、それまで年間何百万円という接待費を使っていました。

 

接待という営業は、仕事を確保するには効果はあるかもしれませんが、

価格交渉においては、足を引っ張るだけだとその会社は決断しました。

 

そして、持前の大型の金型を高精度に仕上げる技術を活かし、県外の

営業拠点をつくり、広く顧客を開拓して、強い立場による受注により、

高い付加価値を得ることに成功しています。

 

「ウチは相手がもってない設備で勝負する」

 

これは、まだ大手企業でも5軸加工機を設備していない頃、

とある機械加工メーカーさんの経営者さんが言っていた一言です。

 

この経営者さんの考えは、相手の持っていない設備によって、

相手とは異なる価格設定基準を持つことが重要だと言っていました。

 

これによって、業界標準の倍くらいのアワーレートをとっていたと思います。

 

「この時期は空けとけよ」

 

この言葉は、ある機械加工業の社長さんの言葉です。

 

「この時期」とは、年末年始やゴールデンウィークなどの長期休暇

直前のことです。

 

こういった長期休暇の直後の納期、例えば、年始なら1/6といった

休み明け初日納期の仕事は、大手の社内や他のサプライヤーは、

どこも受注したがらないため、商流の中間にいる商社さんなどは

さばくのが大変です。

 

そこで、通常の単価よりも割高で受注できる確率が相当高くなるのが、

この長期休暇の直前というわけです。

 

これを利用し、そういった時期は、あえて通常流れているものを

なるべく断っておき、空けておくよう指示を出す会社もあります。

 

「そんな工数でやれるなら、やってもらおうじゃねぇか」

 

最後のこれは、私自身が実際に発注企業様から言われた言葉です。

捨て身の戦術です(そんなオーバーでもないですが)。

 

私は以前勤めていた5軸マシニングを多く設備している会社で、

現場兼技術営業をやっていました。

 

そこで、航空機部品の仕事を、知り合いづてで受注するため、

ある大手企業に訪問営業をしたのですが、相手企業は、

とある航空機部品を3軸門型マシニングで3回段取り、60時間で

加工していました。

 

それを私は、5軸(正確にはインテグレックス、複合旋盤)を使い24時間で

やってみせますと大見得を切りました。

 

そこで相手企業の部長さんがお怒りになりまして、項目タイトルの言葉を

おっしゃられました。

 

無事に受注にいたりまして、結果としては、若干のトラブルはあったものの、

加工時間については24時間以内で加工することができました。

 

価格についても、「本当にやれるんだったら、60時間分の単価で払うよ」と

言われていたので、相当割高なアワーレートにすることができました。

 

と、

こんなところですが、まだまだいろいろあります。

 

これらは、私が24年間この製造業の部品加工、金型製造の世界で

見て、聞いた、価格交渉の場で発せられた実際の生の言葉です。

 

繰り返しになりますが、苦労して作った製品、高い技術で作った

金型部品などは、高く売ってナンボです。

 

ですから私は、ものづくり企業の皆様が営業上手になっていただくことを

願ってやみません。

 

金型・部品加工業 専門コンサルティング
代表:村上 英樹(中小企業診断士、元・プレス金型技術者)
愛知県刈谷市高松町5丁目 TEL 0566-21-2054

 

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